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大問一 小説文本文と設問
問一 漢字の読み書き
問一は、漢字の読みを書く問題とひらがなを漢字に直す問題がそれぞれ1問です。
ひらがなを漢字に直す問題として出題されたものは、小学5年生で習うとされた漢字検定4級レベルの漢字です。
問一 解答
あ:はば
い:察(する)
配点 1点× 2問
問二 熟語の構成
第二問は熟語の構成を問う問題で、第1問に引き続き知識問題です。
本文波線部の漢字は「圧倒的」で、「二字の語+一字の語」の構造となっています。
なお、選択肢の「ア 新学期」と「イ 不器用」は「一字の語+二字の語」の構造、「エ 天地人」は「一字の語+一字の語+一字の語」の構造の熟語です。
問二 解答
ウ
配点 2点
問三 本文から登場人物の心情を抜き出す問題
第三問から読解が求められる問題となっています。
登場人物の心情について、その理由を記載する問題です。
問題文中に傍線部がない問題であり、どこを参考にすべきかを見極めることがポイントです。
本文二段落目の文頭は、「まだほんの小さかったころ〜」と書き出していることから、幼少のころについては、この段落に書いてあるとこが読み取れます。
本文1P目上段11行目に、「灯子の名前のもとになった〜」と記載されているので、こちらを参考に回答しましょう。
問三 解答例
自分の名前のもととなった灯台が、地球のまん中にあると思ったから。
配点 2点
問四 擬態語の補充
第四問は、本文の文脈沿って、適切な擬態語を補う問題です。
本文1P目上段24行目の空欄のすぐ後の文章に、「小さい場所であることが、冒険心をくすぐった。」と記載されていることから、期待している気持ちが読み取れる。
問四 解答
ア
配点 2点
問五 登場人物の人物像について選択問題
第五問は、登場人物の人物像についての選択問題となります。
文中のその登場人物に対する描写から正確に人物像や性格を読み取ります。
祖母の様子は、本文1P目下段20行目の「祖母は大柄だ。」と「背すじをしゃんとのばし堂々と立っている。」の文章から、体格が良く立派な立ち姿であることが読み取れます。
父の様子は、本文1P目下段23行目の「父は祖母のさらに後方で、両手をズボンのポケットにいれ、肩をすくめるようにして、ひとりぽつんと立っていた。」の文章から、人混みから離れ控えめな様子が読み取れます。
筆者は、親子である祖母と父の人物像や性格を対照的に描いていることがわかります。
問五 解答
イ
配点 2点
問六 記述問題
問六は、60文字程度と少し多めの文字数指定での記述問題となります。
登場人物の灯子の心情変化について記載する典型的な問題です。
しかしながら、灯子の心境が変化する前のを例えた表現も合わせて記載する条件がついている問題です。
灯子が胸いっぱいになった島のひとたちの様子は、本文2P目上段16行目の「歓迎されている…」という文章から、灯子の不安とは裏腹に、島のひとたちが歓迎してくれて、胸がいっぱいになっていることが書かれています。
また、灯子が不安を募らせている心境をたとえた表現については、本文1P目上段27行目の「近づいていくにつれて、出口のないトンネルにはいっていこうとするみたいで、〜」という文章が該当します。
たとえた表現を探すときは、「〜のような」や「〜みたいな」といった部分を探すことで見つけやすくなります。
2つの要素を60字以内にまとめて回答しましょう。
問六 解答例
島に着く前は、出口のないトンネルにはいっていくような不安を感じていたが、島のひとたちの歓迎してくれている様子を見たから。
(57文字)
配点 3点
大問一 総括
今年の小説文の問題では、特に読解能力に加えて、内容をまとめて設問が問いている内容に合わせて記述する力、小説の表現技法など幅広い知識が求められました。
そして、本文から抜き出す問題がありませんでした。
また、問六では、昨年度と同様に60字程度の記述問題が設定されており、何を聞かれているか、何を答えれば正解なのかを考えながら、文章をまとめていく必要があり、受験生には大変な問題となりました。
普段から、自分や他の人の意見を聞いて、自分の文章で表現する訓練を積んでおく必要があります。
また、例年通り漢字や知識を問う問題も出題されており、日々の漢字練習の積み重ねに加えて、「知識」の広さを問われております。
学校の授業ではあまり時間が取られていない単元ではありますが、学校の授業で行った際にはそのときにしっかりと理解をしておき、知識を深めていくような勉強が求められていると感じます。
国語の受験対策としては、日々の学校の授業の内容をしっかりと理解して、読解だけでなく漢字練習や知識問題といった日々の積み重ねを継続していくことが必要とされていると思います。
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