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大問3 世界地理（配点19点）

(1) 距離と方位が正しい地図

(1)は、シカゴを中心とした距離と方位が正しい地図についての問題です。
なお、距離と方位が正しい地図の描き方を正距方位図法と言います。
正距方位図法では、中心地点からの距離と方位が正しく描く方法であり、任意の2点間の距離や方位が正しい訳ではないことが特徴です。

(1)aは、赤道についての選択問題です。

赤道は、アフリカ大陸のギニア湾やマレー半島のシンガポール、南アメリカ大陸のエクアドルなどを通ります。
代表的な地域と場所は把握しておいきましょう。
ちみみに、エクアドルはスペイン語で「赤道」という意味です。

(1)bは、距離と方位が正しい地図の方位についての問題です。

中心のシカゴから西側（地図の左側）に進むと、最初に当たる大陸は、オーストラリア大陸です。

緯線と経線が直角に交わる地図に慣れている人も多く、違和感を感じた方もいたかと思いますが、距離と方位が正しい地図の内容に従って判断しましょう。

(1) 解答

a：イ
b：オーストラリア大陸

(2) 国内総生産

(2)は、各国の国内総生産（GDP）についての問題です。
国内総生産（GDP）は、簡単に説明すると、その国の国民全員が1年間で出した儲けを全部足した合計のことです。
各国でどのくらい景気がいいか、経済状況はどうなっているかなどを判断する指標になります。

(2)aは、一人当たりの国内総生産（GDP）の資料からどの国のものかを判断する選択問題です。
ちなみに、地図2中のAはフランス、Bはインド、Cは中華人民共和国、Dはアメリカ合衆国です。

表4は一人当たりの国内総生産（GDP）を表しています。
中国やインドは、人口が多いため一人当たりの国内総生産の数値は低く算出されます。
(い)国は、2010年から2020年に渡って、一人当たりの国内総生産（GDP）が増加していることが読み取れるので、中華人民共和国です。

ちなみに、(あ)はインド、(う)はフランス、(え)はアメリカ合衆国です。

参考：【2020年】世界の一人当たり名目GDPランキング（IMF）

(2)bは、国内総生産（GDP）についての問題です。

国全体の国内総生産（GDP）は、一人当たりの国内総生産（GDP）と国の人口との積で算出することができます。

国に人口は、人口密度と総面積から算出できるので、この2つを選択します。

(2) 解答

a 記号：C
a 国名：中華人民共和国
b：ア , ウ

(3) アラスカ州の説明記述問題

(3)は、アラスカ州に関する説明記述問題が2問です。
与えられている資料から読み取れることと、問題文で問われていることをしっかりと理解して回答しましょう。

(3)aは、アラスカ州のパイプラインの自然環境を維持するための工夫について記載する問題です。

設問のパイプラインの写真は表示できなかったので、参考リンクをこちらに共有します。

参考：米国最大! アラスカを縦断する『原油パイプライン』を見た!

参考のパイプラインの写真を見ると、地面から離すように建設されていることが分かります。
設問の文章にも、「原油を温めて、南部へと流している。」と記載があるように、永久凍土の土壌を守る工夫がされていることが読み取れますので、その内容を簡潔にまとめましょう。

(3)bは、アラスカ州のアンカレジの位置と国際貨物輸送の拠点としての役割についての説明記述問題です。

地図3から、アンカレジは、東京とシカゴを結んだ直線付近に位置していることが読み取れます。

また、設問の文章から、「アンカレジの空港を経由し給油を行うことにより、直行する場合と比べて、貨物の重量を増やすことができる。」と、アンカレジを経由するメリットについて記載されています。

このことから、アンカレジを経由することで、航空機に積む燃料の重量を最小限に抑えて、多くの貨物を運ぶことができるメリットがあることが読み取れます。
この内容を簡単に記載しましょう。

(3) 解答例

a：パイプラインを地面から離しておくことで、永久凍土が溶けないように工夫している。
b：アンカレジは、東京とシカゴ間の最短経路上付近に位置しており、アンカレジで給油するこで航空機に積む燃料を減らして、貨物をより多く輸送できるから。

大問3 総括

2024年度の社会の大問3は、世界地理の問題でした。

日本地理の問題と同様に、地図やグラフ、図や表、資料などが掲載されていて、その内容を正確に読み取って、設問に沿う回答を記述する力、あるいは、それらの資料から読み取れる情報を考察して、正解を導く力も必要な問題も出題されました。

特に、説明記述問題では、設問の文章中にヒントが隠されている問題が多く、問題文を正確に読むとることができるかどうかが重要でした。

世界の主要国の場所や地図についてなどの基本知識の対策を進めつつ、資料から論理的に物事を考える練習をしておきましょう。

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