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大問4 公民(配点11点)

(1) 金融のしくみと中央銀行

(1)は、経済の単元から、金融と中央銀行についての問題が2問出題されました。

(1)aは、金融の仕組みについての穴埋め問題です。

金融とは、お金に余裕がある人が、お金が必要な人に貸し借りをすることです。
金融は、主に銀行などの金融機関で行われます。

銀行は、家計や企業から預金を預かります。
これは、家計や企業から銀行がお金を借りていることになるので、銀行は預金者に対して利子(利息)を支払います。

一方、銀行は家計や企業からの預金の一部を使い、資金が必要な家計や企業に融資します。
銀行は、融資する相手から返済時に利子(利息)を受け取り、それが銀行の利潤となります。

基本的な金融の仕組みや銀行の利潤の出し方について、しっかりと押さえておきましょう。

(1)bは、中央銀行の取引相手ついての選択問題です。
正しいものを2つ選ぶ問題ですので、問題文の見落としに気をつけましょう。

日本の中央銀行は、日本銀行です。

日本銀行は、一般の銀行から一定の預金を預かることや、一般の銀行が一時的に資金不足になった時はお金を貸し出しを行ったりと、一般の銀行と取引を行います。

また、日本銀行は、政府の銀行としての役割もあります。
政府のお金の預金を受け入れたり、政府資金の取り扱いも行います。

日本では、独自通貨の「円」で経済を回しており、その紙幣を発行する権利を持っている唯一の銀行です。

日本人の皆さんはあまり意識していない部分かもしれませんが、世界でも自国の通貨で経済を回している国は多くありません。
そういった意味でも、日本銀行の役割は日本経済にとっても大きなものになります。

(1) 解答

a:利子
b:ア , エ

(2) 国際連合

(2)は、国際連合についての問題が2問です。
国際連合の歴史的な成り立ちやそん役割について、しっかりと勉強しておきましょう。

国際連合(国連)の主な役割を紹介しますので、代表的な期間は把握しておきましょう。

  • 平和維持活動(PKO):戦争の停戦や選挙の監視
  • 国連教育科学文化機関(UNESCO):文化・教育の振興
  • 世界保健機関(WHO):感染症などへの保険政策を行う
  • 国連児童基金(UNICEF):子どもの権利を守る

(2)aは、世界人権宣言です。

第二次世界大戦中に起きた国家による大規模な人権侵害に直面して、人権問題は、国際社会全体で取り組むべき課題であると考えられるようになりました。
そして、第二次世界大戦後の1948年に、国際連合が初めて採択したものが世界人権宣言です。

世界のすべての人には人権がある明記した宣言で、各国の人権保障の基準になっています。
ちなみび、世界人権宣言を具体化した規約は、国際人権規約と言います。

(2)bは、国際連合加盟国数についての問題です。

国際連合発足時は、加盟国は51ヶ国でしたが、現在では190ヶ国の国々が参加しています。

グラフ6中のアは、最も加盟した国の増加数が多いことから、アフリカになります。
そして、アフリカに次いで加盟数が伸びているイは、アジアになります。

アフリカやアジアの多くの国々は、西洋諸国からの植民地被害を受けていました。
第二次世界大戦後は、それらの国々が独立をして、国際連合に加盟したため、それらの地域での加盟数の増え方が大きくなります。

ちなみに、ウはヨーロッパ、エはオセアニアです。

学校の教科書にも同様のグラフが掲載されているので、しっかりと確認しておきましょう。

(2) 解答

a :世界人権宣言
b 動き:植民地だった国や地域が独立した動き
b 記号:イ

(3) 地方自治

(3)は、地方自治についての知識問題と長文記述問題が1問ずつ出題されました。
現在の日本の地方自治の問題点について資料から読み取って、説明記述問題は対応していきましょう。

(3)aは、地方公共団体が独自に制定する法についての知識問題です。

地方自治の機関である首長と議会(地方議会)は、住民からの直接選挙で選ばれるため住民の意向を議会に反映しやすくなっています。

首長は、住民の意向に沿いながら、条例の案を作り、議会で議決、条例の制定や改正、廃案を行います。

(3)bは、地方議会が直面している問題とそれに対する施策についての長文記述問題です。
70文字以内という文字数が多い記述問題ですが、資料から分かることを記載して、問題に沿った回答を作りましょう。

グラフ7から、地方議会議員選挙が無投票となった市区町村では、議員の平均年収が低い傾向にあることが読み取れます。
また、グラフ8から、地方議会議員選挙が無投票となった市区町村の議員の平均年齢が高いことが読み取れます。

それに対して、表5では、定例会を通年会期として予定を立てやすくしたり、議会を夜間や休日に実施するなど兼業議員が参加しやすい環境を整えていることが読み取れます。

これらの内容を指定の文字数以内でまとめていきましょう。

(3) 解答例

a:条例
b:無投票となった市区町村は、議員の報酬が低く、平均年齢が高い傾向があるため、若い世代が議会に参加しやすして、立候補者を増やすねらい。(65文字)

大問4 総括

2024年度の社会の大問4は、例年通り公民の問題でした。
金融、国際連合、地方自治の単元から出題されました。

公民では、基本的な知識を問われる問題からグラフなどを読み取る問題まで出題されました。
知識問題は、教科書に掲載されているレベルが出題されているので、日々の復習の成果を発揮しやすい問題となっています。

また、長文記述問題では、表とグラフの両方からそれらが何を示しているのかを読み取り、それらを総合して考えられる内容を70字程度という字数にまとめる文章力も要求されました。

問題文も長い文章であり、資料などから分かることなどを整理しながら、まとめることは大変と感じた方も多かったのではないでしょうか。

近年の出題傾向として、最後に60字や70字程度の長い文章を書かせる問題は頻出となっています。
まずは、自分の文章でまとめてみることから練習してみましょう。

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